論語」カテゴリーアーカイブ

孔子の論語 憲問第十四の四 邦に道無ければ、行いを危しくして言は孫う

孔子の論語の翻訳347回目、憲問第十四の四でござる。

漢文
子曰、邦有道危言危行、邦無道危行言孫。

書き下し文
子曰わく、邦(くに)に道有れば、言を危(はげ)しくし行いを危しくす。邦に道無ければ、行いを危しくして言は孫(したが)う。

英訳文
Confucius said, “When a country is in order, you should speak and act aggressively. When a country is in disorder, you should act aggressively and speak moderately.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「国に秩序がある時は、言葉と行動を積極的にした方が良い。国が乱れている時は、行動を積極的にするが言葉は控えめにした方が良い。」

Translated by へいはちろう

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孔子の論語 憲問第十四の三 士にして居を懐うは、以て士と為すに足らず

孔子の論語の翻訳346回目、憲問第十四の三でござる。

漢文
子曰、士而懐居、不足以爲士矣。

書き下し文
子曰わく、士にして居を懐(おも)うは、以て士と為すに足らず。

英訳文
Confucius said, “If an officer want to live in comfort, he cannot be called a good officer.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「快適に暮らす事を望むような輩は、士人とは言えない。」

Translated by へいはちろう

しかし「一緒に暮らす両親に不自由のない暮らしをさせる為に仕方なく」、という言い訳が許されてしまうのが儒学の不思議のひとつでござる。

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孔子の論語 憲問第十四の二 克伐怨欲、行なわれざる、以て仁と為すべし

孔子の論語の翻訳345回目、憲問第十四の二でござる。

漢文
克伐怨欲不行焉、可以爲仁矣、子曰、可以爲難矣、仁則吾不知也。

書き下し文
克(こく)・伐(ばつ)・怨(えん)・欲(よく)、行なわれざる、以(もっ)て仁と為すべし。子曰わく、以て難(かた)しと為すべし。仁は則(すなわ)ち吾(われ)知らざるなり。

英訳文
(Yuan Xian asked,) “If a person can control his competitive spirit, pride, grudge and desire, can he be benevolent?” Confucius replied, “It is very difficult. But I don’t know whether he is benevolent or not.”

現代語訳
(原憲(げんけん)が尋ねました、)
「競争心、慢心、怨み、欲望、これらを自制できたら仁者と呼べるでしょうか?」
孔子は、
「それはとても難しいことだが、それで仁者と呼べるかは解らないな。」
と答えられました。

Translated by へいはちろう

原憲(げんけん:姓は原、名は憲、字は子思。詳細は雍也第六の五に。)

欲求を自制するだけでは仁とは言えないという事でござるな。

自制というのはどちらかと言えば消極的な行動でござる。孔子が考える仁とは積極的に人を思いやる心で、その結果として欲求を自制する必要が生じるかも知れないが、先に人の為を考える事を忘れてはならない。という事でござろうか。

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孔子の論語 憲問第十四の一 邦に道なきに穀するは、恥なり

孔子の論語の翻訳344回目、憲問第十四の一でござる。

漢文
憲問恥、子曰、邦有道穀、邦無道穀、恥也。

書き下し文
憲(けん)、恥を問う、子曰わく、邦(くに)に道あれば穀(こく)す。邦に道なきに穀するは、恥なり。

英訳文
Yuan Xian asked about shame. Confucius replied, “You can serve a country when it is in order. It is shame to serve a country when it is in disorder.”

現代語訳
原憲(げんけん)が恥について尋ねました。孔子は、
「国に秩序ある時は国に仕えて俸禄を受け取っても良い。しかし国が乱れている時に国に仕えて俸禄を受け取るのは恥だ。」
と答えられました。

Translated by へいはちろう

原憲(げんけん:姓は原、名は憲、字は子思。詳細は雍也第六の五に。)

泰伯第八の十三でも同じ様な事をおっしゃっているでござるな。

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孔子の論語 子路第十三の三十 教えざる民を以て戦う、是これを棄つと謂う

孔子の論語の翻訳343回目、子路第十三の三十でござる。

漢文
子曰、以不教民戰、是謂棄之。

書き下し文
子曰わく、教えざる民を以て戦う、是(これ)これを棄(す)つと謂(い)う。

英訳文
Confucius said, “To send uneducated people to a battlefield is as good as to abandon the people.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「教育を施していない民衆を戦場に送る事は、民衆を見捨てるのと同じ事だ。」

Translated by へいはちろう

今回で子路第十三は終了し、明日からは憲問第十四でござる。

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