論語」カテゴリーアーカイブ

孔子の論語 衛霊公第十五の二十三 君子は言を以て人を挙げず、人を以て言を廃せず

孔子の論語の翻訳412回目、衛霊公第十五の二十三でござる。

漢文
子曰、君子不以言擧人、不以人廢言。

書き下し文
子曰わく、君子は言を以て人を挙(あ)げず、人を以て言を廃(はい)せず。

英訳文
Confucius said, “A gentleman never recommends a person because of his words, and never rejects opinions because of who said them.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「人格者は言う事が立派だという理由で人を推薦したりしない、誰が言ったからという理由で意見を拒んだりもしない。」

Translated by へいはちろう

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孔子の論語 衛霊公第十五の二十二 君子は矜にして争わず、群して党せず

孔子の論語の翻訳411回目、衛霊公第十五の二十二でござる。

漢文
子曰、君子矜而不爭、羣而不黨。

書き下し文
子曰わく、君子は矜(きょう)にして争わず、群(ぐん)して党(とう)せず。

英訳文
Confucius said, “Strict as he is, a gentleman never quarrels. Although he has a wide circle of friends, he never forms a party.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「人格者は厳格だが他人と言い争ったりしない、広く交際をするが徒党を組んだりしない。」

Translated by へいはちろう

子路第十三の二十三にも似たような文があるでござるな。

実際には孔子の死後の春秋戦国時代の中華大陸では多くの文化人が諸子百家を構成し、それぞれが入り乱れて哲学論争を繰り広げるのでござる。君子か否かは目的や結果が建設的であるかどうかでござるな。

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孔子の論語 衛霊公第十五の二十一 君子は諸れを己に求む、小人は諸れを人に求む

孔子の論語の翻訳410回目、衛霊公第十五の二十一でござる。

漢文
子曰、君子求諸己、小人求諸人。

書き下し文
子曰わく、君子は諸(こ)れを己に求む。小人は諸れを人に求む。

英訳文
Confucius said, “A gentleman demands righteousness of himself. A worthless man demands righteousness of others.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「人格者は正しさを自分に求める。つまらない人間は正しさを他人に求める。」

Translated by へいはちろう

こういう人間はたくさんいる。というより拙者自身にその傾向があるので注意せねばならぬと日頃から思う次第。

誰でも他人の欠点はよく見えて、自分の欠点は見えにくいものでござるな。

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孔子の論語 衛霊公第十五の二十 君子は世を沒えて名の称せられざることを疾む

孔子の論語の翻訳409回目、衛霊公第十五の二十でござる。

漢文
子曰、君子疾沒世而名不称焉。

書き下し文
子曰わく、君子は世(よ)を沒(お)えて名の称せられざることを疾(にく)む。

英訳文
Confucius said, “A gentleman cares his honor after death.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「人格者は死後の名誉を重んじる。」

Translated by へいはちろう

典型的な儒学、あるいは儒教的考え方でござるな。

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孔子の論語 衛霊公第十五の十九 君子は能なきことを病う、人の己を知らざることを病えず

孔子の論語の翻訳408回目、衛霊公第十五の十九でござる。

漢文
子曰、君子病無能焉、不病人之不己知也。

書き下し文
子曰わく、君子は能(のう)なきことを病(うれ)う。人の己を知らざることを病えず。

英訳文
Confucius said, “A gentleman cares that he does not have ability. He does not care that the others don’t appreciate him.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「人格者は自分の能力が足りない事を気にかける。他人に評価されない事など気にしない。」

Translated by へいはちろう

学而第一の十六里仁第四の十四憲問第十四の三十二でも同じ様な事をおっしゃっているでござる。

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