孔子の論語 衛霊公第十五の三十五 民の仁に於けるや、水火よりも甚だし

孔子の論語の翻訳424回目、衛霊公第十五の三十五でござる。

漢文
子曰、民之於仁也、甚於水火、水火吾見蹈而死者矣、未見蹈仁而死者也。

書き下し文
子曰わく、民の仁に於(お)けるや、水火よりも甚(はなは)だし。水火は吾(われ)蹈(ふ)みて死する者を見る。未だ仁を蹈みて死する者を見ざるなり。

英訳文
Confucius said, “The people need benevolence more than they need water and fire. I know people who died because of water or fire. But I don’t know any people who died because of benevolence.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「人々が水や火を必要とする以上に、彼らには仁徳が必要だ。私は水や火のせいで死んだ人を見たことがあるが、仁徳のせいで死んだ人を見たことがない。」

Translated by へいはちろう

水や火は人の生活に欠かせないものであるが、それ以上に仁徳の心でもってお互いに支えあっているということでござろうか。

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