孔子の論語 衛霊公第十五の二十五 吾の人に於けるや、誰をか毀り誰をか誉めん

孔子の論語の翻訳414回目、衛霊公第十五の二十五でござる。

漢文
子曰、吾之於人也、誰毀誰譽、如有所譽者、其有所試矣、斯民也、三代之所以直道而行也。

書き下し文
子曰わく、吾(われ)の人に於(お)けるや、誰をか毀(そし)り誰をか誉めん。如(も)し誉むる所の者あらば、其れ試(こころ)みる所あらん。斯(こ)の民や、三代の直道(ちょくどう)にして行う所以(ゆえん)なり。

英訳文
Confucius said, “I never praise or blame others without reasons. I always have a reason when I praise someone. Everyone is a descendant of Xia, Yin or Zhou and they have succeeded to their ancestors’ nature.

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「私は無闇に人を褒めたり非難したりしない。人を褒める時には必ず理由がある。全ての人々は夏・殷・周の三代のいずれかの子孫でその性質を受け継いでいるのだから。(無闇に褒めたり非難してはいけない)」

Translated by へいはちろう

理由なく人を非難しないのは当然だとしても、理由なく人を褒めないというのは言葉を大切にする孔子ならではでござるな。

人の良いところを見つけて褒めるならまだしも、意味もなく他人をやたらと褒めても「おべっか使い」として信頼を失うだけでござる。

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