孔子の論語 雍也第六の二十一 中人以下には、以て上を語ぐべからざるなり

孔子の論語の翻訳141回目、雍也第六の二十一でござる。

漢文
子曰、中人以上、可以語上也、中人以下、不可以語上也。

書き下し文
子曰わく、中人(ちゅうじん)以上には、以て上(かみ)を語(つ)ぐべきなり。中人以下には、以て上を語ぐべからざるなり。

英訳文
Confucius said, “You can talk about lofty subjects with people above the average. You should not talk about lofty subjects with people below the average.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「人並み以上の人物と高尚な話をするのは良いが、人並み以下の人物とは高尚な話をするべきではない。」

Translated by へいはちろう

「言って解らない人物には何を言っても無駄」という解釈では何となく嫌な感じでござるな。

「巧言令色(こうげんれいしょく)、鮮(すく)なし仁。」
学而第一の三

「信言は美ならず、美言は信ならず」
老子 第八十一章

と孔子と老子がおっしゃっている様に言葉の持つ限界を認めた上で、
「言葉で解らない人物には自らの行動によって諭すべし」
と好意的に解釈したいところでござる。

雍也第六の英訳をまとめて読みたい御仁は本サイトの論語 雍也第六を英訳を見て下され。