孔子の論語 公冶長第五の二十二 狂簡、斐然として章を成す。これを裁する所以を知らざるなり

孔子の論語の翻訳114回目、公冶長第五の二十二でござる。

漢文
子在陳曰、歸與歸與、吾黨之小子狂簡、斐然成章、不知所以裁之也。

書き下し文
子、陳(ちん)に在りて曰わく、帰らんか、帰らんか。吾が党(とう)の小子(しょうし)、狂簡(きょうかん)、斐然(ひぜん)として章(しょう)を成す。これを裁(さい)する所以(ゆえん)を知らざるなり。

英訳文
Confucius said in Chen, “Let’s go home, let’s go home. The young in our hometown have great ambitions as if they were gorgeous fabrics. But they seem not to know how to cut them.”

現代語訳
孔子が陳(ちん)にいらした時におっしゃいました、
「さぁ帰ろう、さぁ帰ろう。故郷の若者たちの大志はまるで豪奢な錦であるかの様だ。しかし彼らはその断ち方を知らないのだ。」

Translated by へいはちろう

大志を抱いて良き師にめぐり会えるという事は人生の幸福の中でも大きいものと言えるでござるな。思いをめぐらせれば世の中には漠然とした志を胸に抱きながらも、その思いを形と出来ず言葉と出来ず鬱屈とした気持ちをもてあましている若者は多かろうと思うのでござる。そんな気持ちが良い形で昇華できればよいでござるな。

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