孔子の論語 郷党第十の二十一 斉衰の者を見ては、狎れたりと雖も必ず変ず

孔子の論語の翻訳261回目、郷党第十の二十一でござる。

漢文
子見齊衰者、雖狎必變、見冕者與瞽者、雖褻必以貌、凶服者式之、式負版者、有盛饌必變色而作、迅雷風烈必變。

書き下し文
子、斉衰(しさい)の者を見ては、狎(な)れたりと雖(いへど)も必ず変(へん)ず。冕者(べんしゃ)と瞽者(こしゃ)とを見ては、褻(せつ)と雖も必ず貌(かたち)を以(もっ)てす。凶服(きょうふく)の者にはこれに式(しょく)す。負版(ふはん)の者に式す。盛饌(せいせん)あれば必ず色を変じて作(た)つ。迅雷(じんらい)風烈(ふうれつ)には必ず変ず。

英訳文
Confucius always straightened up when he saw a person wearing mourning, even if the person was his friend. He always straightened up when he saw a person wearing full dress or a blind person, even if the person was his friend. He saluted a person wearing mourning. He also saluted a person who held a book of family register of the dead. He always stood up and expressed his gratitude when he was treated. He always straightened up on the day of thunderstorm.

現代語訳
孔子は喪服を着た人に出会った時は、例えそれが友人であっても襟を正して敬意を表された。礼服を着た人や盲人に出会った時も、例えそれが友人であっても緊張した顔つきで敬意を表された。喪服を着た人に対して敬礼をされたが、死者の戸籍を持った役人に対しても敬礼をされた。豪華な食事を御馳走になった時には立ち上がって主人に謝意を表された。雷や風が吹き荒れる日には居住まいを正して天に敬意を表された。

Translated by へいはちろう

前半部は子罕第九の十とほぼ同じ内容でござるな。

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