孔子の論語 子罕第九の八 我其の両端を叩いて竭くす

孔子の論語の翻訳216回目、子罕第九の八でござる。

漢文
子曰、吾有知乎哉、無知也、有鄙夫、來問於我、空空如也、我叩其兩端而竭焉。

書き下し文
子曰わく、吾知ること有らんや、知ること無きなり。鄙夫(ひふ)あり、来たりて我に問う、空空如(こうこうじょ)たり。我其の両端(りょうたん)を叩いて竭(つ)くす。

英訳文
Confucius said, “Do I have wisdom? No, I do not. When someone visits me to ask a question, I always reply understanding what he is saying, even if he is a poor talker.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「私を物知りだと思うのか? いいや私は物知りなのでは無い。例えば口下手な人がやってきて私に何かを質問したとする、私はいつでも彼の意図するところを理解しながら返答してあげているだけなのだ。」

Translated by へいはちろう

知恵の本質を表している言葉でござるな。

どんな人の話でもきちんと聞き、そこから相手に解り易いような答えを導きだしてやるという孔子の有り様は、ぜひとも見習いたいものでござるな。簡単では無いだろうけど。

子罕第九の英訳をまとめて読みたい御仁は本サイトの論語 子罕第九を英訳を見て下され。