ちょんまげ翻訳 和英」カテゴリーアーカイブ

孔子の論語 郷党第十の十 郷人の飲酒には、杖者出ずれば斯こに出ず

孔子の論語の翻訳250回目、郷党第十の十でござる。

漢文
郷人飮酒、杖者出斯出矣、郷人儺、朝服而立於阼階。

書き下し文
郷人(きょうじん)の飲酒には、杖者(じょうじゃ)出ずれば斯こに出ず。郷人の儺(おにやらい)には、朝服して阼階(そかい)に立つ。

英訳文
A gentleman should leave a room after the elder who walk with a cane when he drinks with villagers. He should wear court dress and wait at east steps when villagers perform the ceremony which is held to drive away evil spirits.

現代語訳
故郷の村人たちと酒を飲み交わした時には、お年寄りより先に部屋を出てはならない。村人たちが儺(おにやらい:旧暦の大晦日に鬼や邪気を祓う儀式、日本の追儺・節分の原型)をする時には朝服を着て東側の階段に立って出迎えねばならない。

Translated by へいはちろう

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孔子の論語 郷党第十の九 席正しからざれば、坐せず

孔子の論語の翻訳249回目、郷党第十の九でござる。

漢文
席不正不坐。

書き下し文
席正しからざれば、坐(ざ)せず。

英訳文
If the seat is not straight, a gentleman should straighten it before sitting down.

現代語訳
座席が曲がっていたら座る前に真っ直ぐに正してから座るべきである。

Translated by へいはちろう

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孔子の論語 郷党第十の八 食は精を厭わず、膾は細きを厭わず

孔子の論語の翻訳248回目、郷党第十の八でござる。

漢文
食不厭精、膾不厭細、食饐而餲、魚餒而肉敗不食、色惡不食、臭惡不食、失飪不食、不時不食、割不正不食、不得其醤不食、肉雖多不使勝食氣、唯酒無量、 不及亂、沽酒市脯不食、不撤薑食、不多食、祭於公不宿肉、祭肉不出三日、出三日不食之矣、食不語、寢不言、雖疏食菜羮瓜、祭必齊如也。

書き下し文
食(いい)は精(しらげ)を厭(いと)わず。膾(なます)は細きを厭わず。食の饐(い)して餲(あい)せると魚の餒(あさ)れて肉の敗(やぶ)れたるは食(く) らわず。色の悪(あ)しきは食らわず。臭いの悪しきは食らわず。飪(じん)を失えるは食らわず。時ならざるは食らわず。割(きりめ)正しからざれば食らわず。其の醤 (しょう)を得ざれば食らわず。肉は多しと雖(いえど)も、食(し)の気に勝たしめず。唯だ酒は量なく、乱に及ばず。沽(か)う酒と市(か)う脯(ほじし)は食らわず。薑(はじかみ)を撤(す)てずして食らう、多くは食らわず。公に祭れば肉を宿(よべ)にせず。祭の肉は三日を出ださず。三日を出ずればこれを食らわず。食らうには語らず、寝(い)ぬるには言わず。疏食(そし)と菜羮(さいこう)と瓜(うり)と雖も、祭れば必ず斉如(さいじょ)たり。

英訳文
A gentleman should not dislike non-polished rice and thin-cut meat. But he should not eat stale rice, fish and meat. He should not eat discolored food, stinking food, over-stewed food, unseasonable food, food which was not cut properly and food without proper sauce. Meat should be less than rice. He should not drink till he gets intoxicated. He should not drink liquor and eat dried meat which were bought in the market. He should eat ginger to refresh his palate, but should not eat many. He should eat meat which was given by his lord at the rites by the end of the day. He should not offer meat over three days at the rites of his family. If over three days passed, do not eat the meat. He should not talk when he eats and when he sleeps. He must behave respectfully at the rites even if he offered coarse food.

現代語訳
飯の精米具合などを気にしたり、なますの厚みを気にしたりしてはならない。しかし時間が経過して色あせた飯や魚や肉の腐敗し始めたものまで食べる必要は無い。変色した食べ物は食べない、悪臭のする食べ物は食べない、煮込みすぎて精気を失った(型崩れした)食べ物は食べない、季節はずれの食べ物は食べない、切り口の雑な食べ物は食べない、適切な味付けがされてなければ食べない。肉は多くても飯の量を超えて食べてはならない。酒を飲む時には酔うほどに飲んではならない。市場で買った酒と干し肉は食べない。口直しの生姜は忘れずに食べるが、食べ過ぎてはならない。主君の行う祭祀でいただいた肉はその日の内に食べる。自らの行う祭祀においては三日以上肉を供えない。三日以上過ぎてしまった場合はその肉は食べない。食べる時には話さない。寝るときにも話さない。例え粗末な供え物であっても、祭祀において捧げる時には恭しい態度を損なわない。

Translated by へいはちろう

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孔子の論語 郷党第十の七 斉すれば必ず明衣あり

孔子の論語の翻訳247回目、郷党第十の七でござる。

漢文
齊必有明衣布也、斎必變食、居必遷坐。

書き下し文
斉(ものいみ)すれば必ず明衣(めいい)あり、布なり。斉すれば必ず食を変じ、居(きょ)は必ず坐(ざ)を遷(うつ)す。

英訳文
When a gentleman performs his ablutions, he should wear clean hemp clothes, and should change his diet and dwelling.

現代語訳
斎戒沐浴を行う時には麻で作られた清潔な衣服を着て、食事と住居も普段のものとは変えねばならない。

Translated by へいはちろう

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孔子の論語 郷党第十の六 君子は紺緅を以て飾らず

孔子の論語の翻訳246回目、郷党第十の六でござる。

漢文
君子不以紺緅飾、紅紫不以爲褻服、當暑袗絺綌、必表而出、緇衣羔裘、素衣麑裘、黄衣狐裘、褻裘長、短右袂、必有寢衣、長一身有半、狐貉の厚以居、去喪無所不佩、非帷裳必殺之、羔裘玄冠不以弔、吉月必朝服而朝。

書き下し文
君子(くんし)は紺緅(かんしゅう)を以(もっ)て飾らず。紅紫(こうし)は以て褻服(せつふく)と為さず。暑(しょ)に当たりては袗(ひとえ)の絺綌(ちげき)もてす、必ず表(ひょう)して出(い)ず。緇衣(しい)には羔裘 (こうきゅう)、素衣(そい)には麑裘(げいきゅう)。黄衣(こうい)には狐裘(こきゅう)。褻裘(せっきゅう)は長く、右の袂(たもと)を短くす。必ず寝衣(しんい)あり、長(た)けは一身有半(いっしんゆうはん)。狐狢(こかく)の厚き以て居る。喪(も)を去(のぞ)いては佩(お)びざる所なし。帷裳(いしょう)に非(あら)ざれば必ずこれを殺(さい)す。羔裘玄冠(こうきゅうげんかん)しては以て弔(ちょう)せず。吉月(きちげつ)には必ず朝服 (ちょうふく)して朝(ちょう)す。

英訳文
A gentleman should not trim his clothes in reddish-brown, should not wear red or purple clothes usually. He can wear simple clothes in hot days, but he should wear a thin coat when he goes out. Black lamb fur for black clothes, white fawn fur for white clothes and yellow fox fur for yellow clothes, he should care for colors. Everyday clothes should be long, its right sleeve should be shorter than left. He must wear nightclothes at night, its length should be 1.5 times his height. He should spread a thick fur of fox or raccoon dog when he sit down. He should wear accessories except mourning. He should not wear formal gathered skirt usually. He must not attend a funeral with a black hat and black clothes. He must visit the palace with court dress on the 1st every month.

現代語訳
人格者たるもの、赤茶色の生地でもって衣服を縁取ってはならない。赤や紫色の衣服を普段着として用いてはならない。夏場の暑い日には単衣の薄い衣服を着てもよいが、外出時には肌が透けないように上着を着るべきである。黒い服には子羊の黒い毛皮をあわせ、白い衣服には子鹿の白い毛皮をあわせ、黄色い衣服には黄色い狐の毛皮をあわせるなど配色にも配慮をすべきである。普段着は長めにしつらえ、動きやすい様に右の袂を短くする。夜には寝巻きを必ず着る、長さは身長の1.5倍ほどが良いだろう。床には狐や狸の厚い毛皮を敷く。喪中を除いては装飾品を必ず身に付ける。朝服以外の袴にはひだをつけて飾らない。黒い衣服と黒い冠で弔問に訪れない。引退後も毎月1日には朝服を着て参内すべきである。

Translated by へいはちろう

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