孔子の論語 衛霊公第十五の二十六 馬ある者は人に借してこれに乗らしむるに及べり

孔子の論語の翻訳415回目、衛霊公第十五の二十六でござる。

漢文
子曰、吾猶及史之闕文也、有馬者借人乘之、今則亡矣夫。

書き下し文
子曰わく、吾(われ)は猶(な)お史の文を闕(か)き、馬ある者は人に借(か)してこれに乗らしむるに及(およ)べり。今は則(すなわ)ち亡(な)きかな。

英訳文
Confucius said, “Could I refer to a lost tradition? Ancient people lent their horse to others willingly. Nobody does it nowadays.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「史料には残っていないが、昔は自分の馬を他人に貸してやるような信頼関係と思いやりがあった。今では誰もそんな事はしない。」

Translated by へいはちろう

今回の文の前半部には「昔の歴史の記録官は不確かな事は記録せずに空白にした。(慎重であった)」という解釈もあるのでござるが、地の文を素直に読みといてみたでござる。

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