孔子の論語 顔淵第十二の十四 これに居りては倦むこと無く、これを行うには忠を以てす

孔子の論語の翻訳303回目、顔淵第十二の十四でござる。

漢文
子張問政、子曰、居之無倦、行之以忠。

書き下し文
子張(しちょう)、政(まつりごと)を問う。子曰わく、これに居(お)りては倦(う)むこと無く、これを行うには忠を以(もっ)てす。

英訳文
Zi Zhang asked about politics. Confucius replied, “If you take part in politics, you must concentrate on your duty tirelessly. You must govern the people faithfully.”

現代語訳
子張(しちょう)が政治について尋ねました。孔子は、
「政治に携わるなら職務に飽きることなく専念せねばならない。人々に対しては誠実さをもって統治せねばならない。」
と答えられました。

Translated by へいはちろう

子張(しちょう:姓は顓孫、名は師、字は子張。詳細は公冶長第五の十九に。)

別に実在の政治家を批判するわけではないのでござるが、人々の上に立つ人間が怠けたり中途で職務を投げ出したりするのは非常に迷惑な話でござる。人間社会が刻々と変化する以上、当初の計画より微調整を行わなければならないにせよ、まずやりきってから後任に評価や判断を委ねるのが筋というもの。

しかし存命中の方はともかくそろそろ昭和期の政治家たちの業績に対して評価が行われても良い頃だと思うのでござるが、2世議員やらなにやら周辺や反対勢力が政治に影響力を持っている間は難しいでござろうな。拙者は政治よりも歴史が好きなので単純に残念でござる。

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