孔子の論語 述而第七の十六 五十にして以て易を学べば、大なる過ち無かるべし

孔子の論語の翻訳166回目、述而第七の十六でござる。

漢文
子曰、加我數年、五十以學、易可以無大過矣。

書き下し文
子曰わく、我に数年を加え、五十にして以て易(えき)を学べば、大なる過ち無かるべし。

英訳文
Confucius said, “If I study Yi Jing again, after age of 50, I will be able to avoid making serious mistakes.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「私がもう少し年を重ねて50歳になった後で易経を学び直せば、大きな間違いなどしなくなるだろう。」

Translated by へいはちろう

易経(えききょう、Yi Jing:儒学の五経の一つ、易または周易とも呼ぶ。今日まで伝わる易占の経典。)

簡単に言ってしまうと易経に書かれている事の真意を理解すれば、自ずから凶事を避ける事が出来るようになるだろうという事でござろうか。

易とは言うまでも無く占いの事でござるが、当時の人々にとっては非常に重要な教養の一つでござった。特に周王朝の開祖である武王の父親の文王、弟の周公旦などは両者ともに孔子の尊敬する人物で、同時に占術に非常な才能を発揮して後世の易に大きな影響を与えているのでござる。

述而第七の英訳をまとめて読みたい御仁は本サイトの論語 述而第七を英訳を見て下され。