孔子の論語 里仁第四の十七 賢を見ては斉しからんことを思い、不賢を見ては内に自ら省みる

孔子の論語の翻訳83回目、里仁第四の十七でござる。

漢文
子曰、見賢思齊焉、見不賢而内自省也。

書き下し文
子曰わく、賢(けん)を見ては斉(ひと)しからんことを思い、不賢を見ては内に自ら省(かえり)みる。

英訳文
Confucius said, “When you see a wise person, follow his good example. When you see a fool, avoid his bad example.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「賢い人に出会ったら良いお手本として見習い、愚かな人に出会ったら悪いお手本として自分の反省材料にしなさい。」

Translated by へいはちろう

老子は同じ様で若干違う事を言っているでござるな、

「善人は善人では無い者の手本であり、善人では無い者は善人の反省材料である。手本を尊敬せず反省材料を愛さないというのでは、多少の知恵があっても迷うことになるだろう。- 老子 第二十七章

孔子は「人のフリ見て我がフリ直せ」と言っておられるが、老子は「この世に不必要な人間などいない」と言っておられるのでござる。どちらも良い言葉でどちらも孔子らしい、老子らしい言葉でござるな。

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