孔子の論語 季子第十六の六 君子に侍するに三愆あり

孔子の論語の翻訳437回目、季子第十六の六でござる。

漢文
孔子曰、侍於君子有三愆、言未及之而言、謂之躁、言及之而不言、謂之隱、未見顔色而言、謂之瞽。

書き下し文
孔子曰わく、君子に侍(じ)するに三愆(さんけん)あり。言(げん)未(いま)だこれに及ばずして言う、これを躁(そう)と謂(い)う。言これに及びて言わざる、これを隠(いん)と謂う。未だ顔色を見ずして言う、これを瞽(こ)と謂う。

英訳文
Confucius said, “There are three errors when you attend a gentleman. It is ‘restless’ to speak when you should not speak. It is ‘hiding’ not to speak when you should speak. It is ‘blindness’ to speak without seeing a gentleman’s expression.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「君子にお仕えする時にしがちな過ちが三つある。言うべきで無い時に余計な事を言うのを “躁(そう:落ち着きが無い)” と言う。言うべき時に必要な事を言わないのを “隠(いん:隠し事をする)” と言う。君子の顔色も見ないで自分勝手に言うのを “瞽(こ:盲目)” と言う。」

Translated by へいはちろう

言葉を大切にする孔子ならではでござるな、少し乱暴に言うと「余計な事を言うな」「必要な事は言え」「判断に迷ったら相手の顔色を見ろ」と言う事でござろうか。身も蓋もないでござるが。

季子第十六の英訳をまとめて読みたい御仁は本サイトの論語 季子第十六を英訳を見て下され。