孔子の論語 雍也第六の十三 君子の儒と為れ、小人の儒と為ること無かれ

孔子の論語の翻訳133回目、雍也第六の十三でござる。

漢文
子謂子夏曰、女爲君子儒、無爲小人儒。

書き下し文
子、子夏(しか)に謂(い)いて曰わく、女(なんじ)、君子(くんし)の儒(じゅ)と為(な)れ。小人(しょうじん)の儒と為ること無かれ。

英訳文
Confucius said to Zi Xia, “You should be a Confucian as a gentleman. Do not be a Confucian as a mere scholar.”

現代語訳
孔子が子夏(しか)におっしゃいました、
「(人の為となる)人格者としての儒学者になりなさい。ただの儒学者となってはいけない。」

Translated by へいはちろう

子夏(しか:姓は卜、名は商。字は子夏。孔門十哲の一人。文学(学問)に優れていた。後に魏の文侯の師となり、弟子に李克・呉起・西門豹がいる。この三人のおかげで魏は戦国最初の強国となった。先進第十一では孔子に”過ぎたるはなお及ばざる如し”の’及ばない方’と評されている。)

簡単に言えば知識だけ溜め込む頭でっかちになるな、という事でござろうか。もちろん子夏が人一倍博識な人物だったから孔子はその様におっしゃったのでござるな。

耳が痛いでござるなぁ・・・人の役に立つのが「喜び」だとしたら、知識を得る事が「悦び」だという人間は意外と多いもので、拙者もその一人なのでござるが、人のお役に立てる自信など皆無でござるな、やれやれ。

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