孔子の論語 子張第十九の二十一 過つや人皆これを見る、更むるや人皆なこれを仰ぐ

孔子の論語の翻訳503回目、子張第十九の二十一でござる。

漢文
子貢曰、君子之過也、如日月之蝕焉、過也人皆見之、更也人皆仰之。

書き下し文
子貢(しこう)が曰わく、君子の過(あやま)ちや、日月の蝕(しょく)するが如(ごと)し。過(あやま)つや人皆これを見る、更(あらた)むるや人皆なこれを仰ぐ。

英訳文
Zi Gong said, “Mistakes of gentlemen are like eclipse. People notice when a gentleman made a mistake. People look up when a gentleman corrected the mistake.”

現代語訳
子貢(しこう)が言いました、
「人々の手本足るべき君子が過ちを犯した時の態度は日食や月食のようだ。過ちを犯せば珍しいので人々は注目し、過ちを正せば人々は仰ぎ見上げる。」

Translated by へいはちろう

子貢(しこう:姓は端木、名は賜、字は子貢。詳細は公冶長第五の九に。)

見事な例えでござるな。孔子もこの弁論の異才の指導には子路とはまた違った意味で悩まれたのでは無いでござろうか。

子張第十九の英訳をまとめて読みたい御仁は本サイトの論語 子張第十九を英訳を見て下され。