孔子の論語の翻訳156回目、述而第七の六でござる。
漢文
子曰、志於道、據於徳、依於仁、游於藝。
書き下し文
子曰わく、道に志し、徳に依(よ)り、仁に依り、芸に游(あそ)ぶ。
英訳文
Confucius said, “Aspire after the Way, follow the virtues, follow the benevolence and enjoy arts.”
現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「人格者たらんと志を持ち、道徳に従い、仁の心に従い、技芸を楽しみなさい。」
Translated by へいはちろう
儒学における芸とは六芸(りくげい)、つまり礼(礼節)・楽(音楽)・射(弓術)・御(馬車を操る御者術)・書(書道・文学)・数(数学)の六つの技芸の事で、これらは君子のたしなみとされていたのでござる。(漢代以降は六経の事を指すようになった)
学問ばかりしていても駄目ですよ、ということなのでござるが、貴族趣味だと言えば言えなくも無いでござるな。孔子をはじめ志の高い人物たちはともかく、春秋戦国の士大夫たちが着飾って仰々しく技芸を競う様が目に浮かぶ様でござる。
述而第七の英訳をまとめて読みたい御仁は本サイトの論語 述而第七を英訳を見て下され。