孔子の論語 子罕第九の十四 君子これに居らば、何の陋しきことかこれ有らん

孔子の論語の翻訳222回目、子罕第九の十四でござる。

漢文
子欲居九夷、或曰、陋如之何、子曰、君子居之、何陋之有。

書き下し文
子、九夷(きゅうい)に居らんと欲す。或(あ)るひと曰わく、陋(いやし)きことこれ如何(いかに)せん。子曰わく、君子これに居らば、何の陋しきことかこれ有らん。

英訳文
Confucius wanted to emigrate to an uncivilized land. Someone asked, “How about civility? You don’t care?” Confucius replied, “If a gentleman lives there, people will be civilized by him.”

現代語訳
(中国では理想が叶えられそうにないので)孔子は未開の国へ移り住みたいと考えていました。ある人が尋ねました、
「未開の土地の人々は野蛮で粗野ですが、気にならないのですか?」
孔子は答えました、
「人格者が移り住み彼らを教化すれば、彼らは文明と礼儀を見につけるでしょう。」

Translated by へいはちろう

文明や文化というものは土地ではなく人の精神に宿るというわけでござるな。

子罕第九の英訳をまとめて読みたい御仁は本サイトの論語 子罕第九を英訳を見て下され。