孔子の論語 為政第二の一 北辰の其の所に居て衆星のこれに共うがごとし

 孔子の論語の翻訳17回目、為政第二の一でござる。

漢文
子曰、爲政以徳、譬如北辰居其所、而衆星共之。

書き下し文
子曰わく、政を為すに徳を以てすれば、譬(たと)えば北辰の其の所に居て衆星のこれに共(むか)うがごとし。

英訳文
Confucius said, “If the country is governed with morals, people will obey the monarch like stars go round the North Star.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「政治が道徳を用いて行われれば、それは言わば北極星が他の星々を従えているようになる(人民は帰服する)だろう」

Translated by へいはちろう

ようやく第2巻まで到達した論語の翻訳、先はまだまだ長いでござるな。それはさておき今回の文章の主題は「道徳によって政治を行いなさい」というシンプルな物でござる。文章後半の北極星云々というのは古代中国における北辰信仰を理解しなければならないのでござるが、古代ギリシアと並び昔の中国では天文学が盛んで天空にあってただ一点動かない北極星を特に神聖視していたのでござる。

為政第二の英訳をまとめて読みたい御仁は本サイトの孔子の論語 為政第二を英訳を見て下され。