ちょんまげ翻訳 和英」カテゴリーアーカイブ

男性が全員ちょんまげだった訳じゃない

外国の方にも「そんな事言われんでも解る」と言われそうでござるが、今回のまげたんはちょんまげについてでござる。

Japanese men in the Edo period were not necessarily “Chonmage”. There were Buddhism priests.

江戸時代の日本人男性がみんな「ちょんまげ」だった訳じゃない、坊さんだっていたんだよ

necessarily=必然的に

こんな当たり前の事をわざわざ英語にしてしまう拙者は本当に暇なんだな、と自分でも思ってしまう今日この頃。

生類憐れみの令

今日のお題は綱吉の「生類憐れみの令」でござる。
生類憐れみの令

Tokugawa Tsunayoshi, the fifth Shogun, establised the law to protect animals.

5代将軍、徳川綱吉は動物を保護する法律を定めました。

establish=確定する・制定する・設立する

ちなみに余談でござるが、歴史上の人物の名前を英語で表記する場合は姓名の順で記す事が多いでござるな(元々が姓名の順の場合)。拙者などは自己紹介する時も姓名の順で名乗るようにしてるでござるが拙者の本名は英語圏の方には発音しづらいので大変でござる。ブルース=リーとかジャッキー=チェンとか香港スターが発音しやすい芸名を名乗るのがよく解るでござる。

お庭番

  今日も日本史や時代劇に関する文章を英文にするまげたんでござる。

お庭番

“Oniwaban” means “garden keeper”, people who engaged in espionage for the Shogun. Their task resembled Ninja’s, but they were not Ninja.

「お庭番」とは「庭の番人」と言う意味であり、将軍のために諜報活動に従事する人々の事を指します。彼らの職務は忍者と似ていますが彼らは忍者ではありません。

engage in =~に従事する
espionage=スパイ活動・諜報活動
resemble=似ている

今回のテーマはお庭番でござった。諜報活動に従事している事から彼らを忍者だと思っている御仁は多かろうと思うでござるが、彼らは忍者では無く侍でござる。

入り鉄砲に出女

休息も十分にとったのでブログを再開すると言うことでござるが、今回また新たにカテゴリを新設する事にしたのでござる。

その名は「まげたん」、本サイトの方には開設当初からあるのでござるが解らない方に説明すると時代劇や日本史の有名なエピソードやセリフを英語に訳すというものでござる。要するに歴史オタクの拙者が一時期賛否両論で物議を醸したもえたんに影響を受けて「萌えがあるのにまげがないのはおかしい」と一人で作成してた単語例文集でござる。まぁ本サイトのまげたんを見てもらった方が早いでござるな。

まぁ、その「まげたん」をこちらで一文づつ続けてある程度溜まったら本サイトへのアップして行こうと言う事でござる。では早速今回のフレーズ。

入り鉄砲に出女

At the Hakone barrier, women who go out and people who enter with guns are severely investigated.
(箱根の関所では出て行く女性と鉄砲を持って入る人は厳しく検査されます)

investigate=調査する・検査する

・・・とまぁ歴史や時代劇に興味ない人には面白くもなんともないカテゴリが始まるのでよろしくお願いするでござる。

十七条憲法を翻訳 十七に曰く

聖徳太子による十七条憲法の翻訳、第十七条でござる。

原文
十七曰、夫事不可濁斷。必與衆宜論。少事是輕。不可必衆。唯逮論大事、若疑有失。故與衆相辨、辭則得理。

書き下し文
十七に曰く、それ事(こと)は独り断(さだ)むべからず。必ず衆とともに宜しく論(あげつら)うべし。少事はこれを軽し。必ずしも衆とすべからず。ただ大事を論うに逮(およ)びては、もしは失(あやまち)有らんことを疑う。ゆえに衆とともに相弁(あいわきま)うるときは、辞(こと)則(すなわ)ち理を得ん。

英訳文
When you make an important decision, you must discuss with others. You may decide small matters alone. However, important matters should be discussed with others not to make an error. If you discuss with others, you will obtain a reasonable conclusion.

現代語訳
物事は一人で判断してはいけない。必ず他の者たちと一緒に議論して決めなさい。些細な事については、必ずしも他の者の意見を聞かなくても良い。しかし重要な事を議論して決める時には、過ちがあってはならない。他の者たちと相談して判断するならば、道理の通った結論が得られるであろう。

Translated by へいはちろう

話し合いで問題を解決するというのは日本の伝統的手法のような気がするでござるな。古事記や日本書紀などでも、神話に登場する神様たちは問題が起きれば集まって話し合いをする場面が何度か出てくるでござる。もちろん話し合いで問題が解決しなければ武力を用いることもあるし、大国主命の国譲りが話し合いの結果なのか単なる侵略なのか議論の分かれる所でござろうが、少なくとも体裁の上では話し合いを重んじているような描写が多いのも確かでござろう。これを逆説的に見るならば、太子の考え方が古事記や日本書紀の編纂に影響を与えたという可能性も無視できないのではないでござろうか。果たして卵が先か、鶏が先か。

とにもかくにも現代日本人である我々の多くは問題が起きれば、まず話し合いで解決するのが良い事だと特に何の疑問を抱く事なく考えているでござる。もちろん拙者もそのように考えているわけでござるが、どうしてそういう国民性になったのか考えてみるのも一興ではないでござろうか。小田原評定なんて言葉があるように、話し合いをすれば必ず名案が浮かぶという訳でもない。国境が言葉の通じぬ異民族に囲まれていれば、話し合いする前にまず武力が大切だという考え方が主流となるかも知れない。日本にだって武力が何よりもものを言う戦乱の時代がなかった訳でもない。一般的に国民性というのは経験則によって培われていくものだと思われるので、この事に一定の結論を得るには広範な日本史の知識が要求されるでござろう。もとより歴史好きな拙者にも一応の答えがないわけでもないでござるが、ここは結論を急がず問題を提起するにとどめておくでござる。

と言ったところで十七条憲法の翻訳及び解説をこれにて終了するでござる。原文・書き下し文・英訳文は2007年4月から5月にかけて作成したのでござるが、現代語訳及び解説は2011年7月に追加したものでござる。それに合わせて原文・書き下し文・英訳文にも若干の修正を施してあるのでその点ご了承くだされ。

※全条文の英訳を読みたい方は聖徳太子の十七条憲法を英訳をご覧くだされ。