孔子の論語 郷党第十の十二 康子、薬を饋る

孔子の論語の翻訳252回目、郷党第十の十二でござる。

漢文
康子饋藥、拜而受之、曰、丘未達、不敢嘗。

書き下し文
康子(こうし)、薬を饋(おく)る。拝(はい)してこれを受(う)く、曰わく、丘(きゅう)未(いま)だ達せず、敢(あえ)て嘗(な)めず。

英訳文
Ji Kang Zi sent Confucius some medicine. Confucius received them politely and said to the messenger, “I have no idea about this medicine. So I dare not take it now.”

現代語訳
康子(こうし)が病気見舞いとして孔子に薬を贈った。孔子は丁重に受け取り使者に対しておっしゃいました、
「私はこの薬について何も知りませんので、今は口にするのを控えたいと思います。」

Translated by へいはちろう

康子(こうし:魯の宰相、姓は季孫、名は肥、康子は諡(おくりな)。魯の実質的支配者である三桓氏の筆頭。)

今回の文は食べ物などをもらった場合はその場で試食して受け取るのが礼儀とされていたのでござるが、薬だったので慎重に対応したと解釈されているでござる。

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