孔子の論語 衛霊公第十五の三十三 知はこれに及び仁能くこれを守り、荘以てこれに莅めども、これを動かすに礼を以てせざれば、未だ善ならざるなり

孔子の論語の翻訳422回目、衛霊公第十五の三十三でござる。

漢文
子曰、知及之、仁不能守之、雖得之必失之、知及之、仁能守之、不莊以蒞之、則民不敬、知及之、仁能守之、莊以蒞之、動之不以禮、未善也。

書き下し文
子曰わく、知はこれに及(およ)べども仁これを守ること能(あた)わず、これを得ると雖(いえど)も必ずこれを失う。知はこれに及び仁能(よ)く守れども、荘(そう)以てこれに莅(のぞ)まざれば、則(すなわ)ち民は敬せず。知はこれに及び仁能くこれを守り、荘以てこれに莅めども、これを動かすに礼を以てせざれば、未(いま)だ善ならざるなり。

英訳文
Confucius said, “The people will leave if you don’t have benevolence even though wisdom is enough. The people will not respect you if you don’t have dignity even though wisdom and benevolence are enough. It is still not enough if you don’t use courtesy to govern the people even though wisdom and benevolence and dignity are enough.”

現代語訳
孔子がおっしゃいました、
「知恵が十分にあっても仁の心がなければ、人民は離れていってしまうだろう。知恵が十分で仁の心があっても威厳をもって接しなければ、人民は尊敬しないだろう。知恵が十分で仁の心があり威厳をもって接したとしても、礼法をもって統治するのでなければ、まだ十分とは言えない。」

Translated by へいはちろう

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